【芸能】不動産ミステリー「変な家」の映画が賛否両論な理由、マンガ家が考察

【芸能】不動産ミステリー「変な家」の映画が賛否両論な理由、マンガ家が考察

映画「変な家」の賛否両論があるのは致し方ないと思います。原作小説のファンからすると、期待が高まる一方で、映画としての完成度にも厳しい目が向けられるのは当然のことです。しかし、一つの作品として楽しむ姿勢も大事だと思います。

 映画「変な家」が3月15日に公開され、週末3日間の観客動員数34万4000人、興行収入4億7400万円と順調なスタートを切りました(興業通信社調べ)。ただ、SNSの感想を見てみると賛否両論あるようです。

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 変な家は、YouTuberで作家の雨穴(うけつ)さんが、3年ほど前に公開した動画「不動産ミステリー 変な家」をベースにした映画です。この動画はこれまでに1800万回以上も再生されるほどの人気ぶりで、2021年には雨穴自身の手で書籍化されました。これが映画の原作となっています。

 では、なぜ映画は賛否が分かれたのでしょうか。ボクも見てみたのですが、その大きな理由は、原作と作品のテイストが大きく異なる点にあると感じました。

 原作は、変な間取りに隠された大きな謎に主人公たちが挑むというミステリーです。しかし映画は、謎に迫る過程で主人公が巻き込まれる恐怖体験がメインのホラーテイスト。この違いが原作ファンに評判が悪かったのではないでしょうか。

 映画作品としてどうだったかというと、全体的な説明不足や原作からのちょっと強引にもみえる変更はあるものの、変な間取りの物件を見事に映像化している点など、見どころもある作品でした。ただ、ホラーの苦手な人……特にビックリ系が苦手な人は少し注意が必要かなとも思います。

 僕は原作を読んだ上で映画を見ましたが、まずは映画を見て、そのあと原作で細かい内容を補完するのが一番楽しめる方法かなと感じました。原作既読の人は、テイストが違うことを承知した上で、劇場に行くと良いと思います。

●著者紹介:サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivsadataro、Twitterは@sadafrecce。

●連載:サダタローのゆるっと漫画劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語るまんが連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。

(出典 news.nicovideo.jp)

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