【芸能】目黒蓮の前に現れた警告、その理由にギョッとした Snow Manファンの悲痛な声に共感の嵐
【芸能】目黒蓮の前に現れた警告、その理由にギョッとした Snow Manファンの悲痛な声に共感の嵐
「木を見て森を見ず」という言葉の意味を、ヒシヒシと感じられる現代。SNSやネット上での一部発言を見て、相手の人間性を理解した気になるのは、現代人が陥りやすい罠である。
以前X上では、かねてよりネット上で問題視されていた「アイドルファンのマナー」に、一石を投じる投稿が話題となっていた。
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■昨日までなかった張り紙が…
今回注目したいのは、アイドルグループ・Snow Manのファン(渡辺翔太推し)という、sさんが投稿した1件のポスト。
「昨日までなかったけど今朝来たら張り紙が」という書き出しから始まる投稿には、駅ホームの写真が添えられており、同グループメンバーの目黒蓮を起用した『午後の紅茶』の広告が確認できる。そして、広告手前のホームドアには「お願い」と書かれた張り紙が…。
こちらは「危険ですので撮影は点字ブロックより内側で行って下さい」と、注意を促す内容であった。
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■「たった1人」がマナーを守らないだけで…
「推し活」という言葉が、世に浸透して久しい昨今。そのスタイルは人それぞれだが、推し活に限らず何事も、声が大きかったり言動が派手な人物が目立ってしまうのは世の常である。
ネット上では、駅構内などに掲出された広告付近を陣取り、通行人の移動を妨げるように写真撮影に勤しむアイドルファン、アニメファンの様子がしばしば波紋を呼んでいた。
そのため、アイドルファンやアニメファンに対して「マナーを守らず写真撮影をする集団」というイメージを抱く人も、少なからずいるのではないだろうか。
これは非常に難しい問題で、当然全てのファンがそうしたマナー無き推し活(という名の迷惑行為)をしているワケではない。しかし、一部ファンの迷惑行為が「◯◯のファンはマナーが悪い」という全体への認識に繋がり、マナーやモラルを遵守するファン、ひいては「推しそのもの」の名誉を損なう事態へと繋がってしまうのだ。
sさんも張り紙の内容を受け、「みんなルールを守って、運転の妨げにならないよう、駅や乗客の皆様に迷惑にならないように撮りましょう」「撮影禁止とは言われてないからね。ありがたいね。お仕事の邪魔にならないように応援しようね」と、丁寧に呼びかけている。
同ポストには「推しの評価を下げないように気を付けたいね」「素敵すぎるから夢中になっちゃいますけど、ルールは守ってみんなで楽しみたいですね」など、共感の声が多数寄せられていた。
そこで今回は件の張り紙が掲出された経緯や、現地の実態を探るべく、同駅を運営する「小田急電鉄株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。すると、驚きの事実が明らかになったのだ…。
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■広告の「掲出前」からそんな事態に…
話題の広告が掲出されているのは、東京渋谷区の代々木八幡駅。同駅では2021年3月より日本最長(124m)の交通広告看板を設置し、大きな話題となっていた。
今回の「お願い文」を掲出した経緯について、小田急の担当者は「ホームドアに寄りかかる、身を乗り出す、点字ブロック上に留まる、といった行為が散見されたため、全てのお客さまの安全確保等のため『お願い文』をホームドア内側、およびホーム端部に掲出することになりました」と説明する。
なお、今回の『午後の紅茶』広告自体は4月28日より掲出されているものだが、広告のサイズが大きいため、22日の終電後から5日間かけ、張り替え作業を行ったそう。
詳細な経緯について、小田急担当者は「張り替え作業期間の序盤から、お客さまが撮影されていた背景があり、『お願い文』は27日より掲出しています」と、補足している。
張り替え時でもそれだけの反響があったのならば、張り替え完了後はどうなってしまうのか…現地の駅員らは不安を感じていたことだろう。
取材を実施した5月13日時点でも「お願い文」は引き続き掲出されているほか、「ポスターの撮影は、列車をお待ちのお客さまやお並びのお客さまにご配慮をお願いいたします」といった注意喚起のアナウンスを実施しているという。
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■「ファンは推しの鏡」
地方から遥々、今回の広告を見にやって来たというポスト投稿主・sさんは「本当に圧巻で、その場から動けなくなるような感動を味わいました」と、当時の心境を振り返る。しかし感動の一方で、一部ファンの迷惑行為にはモヤモヤを覚えてしまう。
sさんは「まだファンになって日は浅いですが、目黒さんのお仕事へ向ける姿勢や思いに、胸を打たれる方が多いと、ひしひし感じています」「人一倍努力家で真剣にお仕事と向き合う目黒さんや、そんな目黒さんを起用してくださったキリンビバレッジさんに残念な思いをしてほしくない、今後も素敵なものをともにつくってほしい、何より『ファンは推しの鏡』であることを忘れたくないという思いで、今回ポストしました」とも語ってくれたのだ。
前出の通り、駅ホームには様々な対策が講じられたが、それでもギリギリの位置から撮影したり、電車が来る直前までカメラを構える人物を目にしたという。
そうした光景に対し、sさんは「目黒さんの看板をとても楽しみに来ているという思いはみんな同じはずなのに、険悪な空気感が漂い、残念な気持ちになりました。ただ、もちろんルールを守って撮影している方もいます。その方たちまで乗客、利用者の方々から悪く思われてしまうのだと思うと、とても悲しくなりました」と、心情を吐露している。
他のファンへの風評被害も深刻な問題だが、sさんが何よりも懸念していたのは「撮影禁止」や「広告の取り外し」といった、鉄道会社側の対策だろう。
こういった事例は他の界隈でも見られ、たとえばキャンプ場や川べりにゴミを放置する悪質なキャンパーが原因で、キャンプ場そのものが「封鎖」されてしまう…といった具合である。
余談だが、漫画『ふたりソロキャンプ』には、こうした問題を的確に指摘した「自分たちの遊び場を自分たちで荒らして使いづらくするなんて馬鹿みたいじゃないか」という台詞が登場し、趣味を持つ人々に感銘を与えていた。
今回の取材に際し、sさんが口にした「私たちの行為ひとつで推しの活躍の場が、増えたり減ったりすることを心に留めておかなくてはならないです。いつでも推しに、胸を張れるファンでいたいと思います」という言葉は全てのSnow Manファン、いや全ての「推しを持つ人々」の代弁と言えるだろう。
駅ホーム内での撮影行為について、小田急からは「当社では本件に関わらず、駅務室を除く駅構内での写真撮影を禁止してはおりませんので、他のお客さまにご配慮頂き、安全を確保してマナーを守ったうえで、撮影をお楽しみ頂けますと幸いです」と、非常に懐の広いコメントが得られた。
小田急の担当者は「ホームドアに寄りかかったり、身を乗り出したり、点字ブロックの上に立ち止まるようなお客さまがいらっしゃった際には、お声がけをさせて頂くこともございます。全てのお客さまに、安全で気持ち良く駅をご利用頂けるよう、環境整備をしてまいります」とも呼びかけている。
大きな声を上げることや、全身でアピールすることでなく、いかなる時もマナーとモラルを守って応援する姿勢こそが「真の推し活」であることを、胸に刻んでおきたい。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力と機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。